

南丹市美山町に移住 鈴木健司さん・佳子さん
Profile
健司さんは長岡京市出身。佳子さんは京都市内の街中で生まれ育つ。結婚後は長岡京市で生活していたが、「美しい自然の中で子育てがしたい!」という想いで南丹市へ脱サラ移住。お子さんは中学生と小学生の2人。
美しい自然の中で子育てしたい!
打ち明けられた脱サラ移住の夢
佳子さんは京都河原町まで電車で数分という京都市内でも街中の生まれ育ち。結婚を機に暮らし始めた長岡京市は緑が多く交通の便も良く、何不自由なく暮らしていると感じていました。そのため、「脱サラして南丹市に移住したい」と健司さんから打ち明けられたとき、佳子さんはとても驚いたといいます。
地元野菜は安くて美味しい!気になる買物&病院&雪の事情


Point
生活事情・食料品や日用品の購入は車で出掛ける
・農作物は自給自足&地元の販売所
・美しい自然環境で育った農作物は格別
・病院が遠いので気軽に行きにくい
・降雪は場所によるが、遊べて楽しい
食料品や日用品は綾部市や京北まで出掛けたり、京都市に出たついでに買うことが多いそうです。
お米は自給自足で、手間と時間をかけて育てたお米の味は格別だといいます。近所には地元野菜の販売所があり、美味しい野菜が安く手に入るそう。
「散歩していたら、近所の人が軽トラに大根をいっぱい積んでいて、通りかかったときに5~6本くれたこともある」と健司さん。
大根は煮物にして食べたそうですが、味がよく染みてトロトロでとても美味しかったと教えてくれました。
長岡京市にいた頃は、お子さんが少しでも体調を崩せばすぐ病院へ連れて行っていましたが、移住してからは、近所の診療所は診察時間が限られており、診療所以外の病院までは距離があるため、家で様子を見ることが多くなったそう。
病院へ行き薬をもらうことで早く治る病気もあるため、子どもには申し訳なく感じているといいます。
ただ、南丹市では満18歳までの医療費の助成制度があり、以前住んでいた地域より手厚い制度のため、今後も安心して病院にかかることができると話してくれました。
美山は雪深いイメージがありますが、鈴木家が暮らしているあたりは、日々の暮らしに困るほど雪は降らないのだそう。
健司さんは雪が積もると子どもたちと遊べるから嬉しいと、雪合戦をしたりかまくらを作った思い出を、お子さん2人と楽しそうに語ってくれました。
しかし美山も、山間部に入るほど積雪量はぐんと増え、毎日の雪かきが必須になる地域もあるので、移住を考える際には、実際に住む集落の雪事情をしっかりリサーチすることをおすすめします。
夫婦からみた移住~DIYで深まる夫婦の絆・子育ての理想と現実~

成長するほどその違いが顕著になり溶け込むのが難しくなるということを、お話を聞いて改めて実感しました。
子どもからみた移住
~ヒヨコから育てたチャロ、友達と釣りに出掛ける放課後~


Point
自然の中の生活・自宅でニワトリを飼育し産みたて卵が食べられる
・自分で釣った魚を調理!身につく生きる力
・命をいただいている実感を得る
インタビューのため鈴木家を訪れた私を出迎えてくれたのは、ニワトリを抱っこして、飛び切りの笑顔で挨拶をしてくれた長男くんでした。
卵から孵してヒヨコのときから育てているというニワトリのチャロはぴったりと長男くんに身体を寄せており、1人と1羽の深い絆を感じました。
長男くんは、ニワトリの尾っぽの裏の毛がフカフカで柔らかいことや、足がプニプニして温かいことを教えてくれました。
チャロは雌鶏で卵を産むことがあるらしく、産みたてのまだ温かい卵で作った卵かけごはんは絶品だそうです。
次男くんは放課後、学校の運動場でサッカーをしたり、友達と自転車を走らせて川で釣りをするそう。
釣具店で買ったエサやときには近くにいる虫を釣り竿につけて魚を待っていると、小魚が釣れることがあるといいます。
釣った魚は家に持ち帰り、友達と協力して自分たちで揚げ物にして食べたそうです。
また夏には、市外から泊まりに来た友達と川遊びをして、3mはある高さの岩から前転1回を挟んだ見事な飛び込みを披露したとのこと。
飛び込むのが怖くないのか聞くと、「最初は怖かったけど慣れると楽しくなった」と、はにかみ笑顔で答えてくれました。
鈴木家ではこのようにニワトリが産んだ卵を食べたり、釣った魚を自分で調理して食べたりするほか、畑の罠にかかった鹿を捌いたり、ときには飼っているニワトリをお肉にしていただくこともあるそう。
子どものことを考えるなら移住は早めがおすすめ!
佳子さんは「田舎だからこうだろうなという理想や先入観を持たず、移住したら実際にどんな暮らしができるのかを、現実的に考えて移住を検討してほしい」と話してくれました。


担当職員よりメッセージ
鈴木家からは、田舎暮らしの理想だけでなく、実際に暮らしてみないと分からない移住の現実の話を伺うことができました。新しい環境で戸惑うこともあったそうですが、それ以上に、ニワトリとのふれあいや、魚釣り、川遊びを通して、息子さんたちが自然いっぱいの環境でのびのびと育っていることが印象に残りました。健司さんはYouTubeでDIYや農業の様子を発信されています。ぜひご覧ください!

- Vol.1
- 父の農地があったので
自然な流れでここに来ました - Vol.2
- 地域の良いところを
子どもたちにいっぱい伝えたい - Vol.3
- 可能性がいっぱい!
自分たちの手で暮らしを作る実感があります - Vol.4
- 子育て支援が充実。
子育てサークルも活発です。 - Vol.5
- 家族や仲間と楽しく暮らすというのが人生の醍醐味
この景観をぜひ保っていきたい - Vol.6
- まちにはない「つながりの強さ」を実感しています
- Vol.7
- 便利さと自然がちょうど良く融合
起業しやすい、充実した環境です - Vol.8
- 東京・大阪から移住!のびのび子育てできる南丹ライフを満喫
- Vol.9
- 半農半Xを目指して南丹市に移住 夢の実現に向けて一歩ずつ前進
- Vol.10
- 移住の決め手は人と立地の良さ 都会育ちの2人が南丹市で結婚
- Vol.11
- 美しい自然の中で子育てがしたい!脱サラ移住・古民家DIYに奮闘中